失うものはないはずだった 1993年製作



失うものはないはずだった はみ出し者と言われては

大きなものに染まりゆくことが死ぬほど嫌で

のたうちまわっていた

*金に満たされ 物に満たされ 立場に満たされて

追い求めるものが何であったかさえ忘れたかのように

ゆるゆると時を見送りながら

妙におとなしく丸くなってゆく

失うものはないはずだった 今も変わってはいないはずなのに

周りの目などきにならなかった どうせうわべしか見てないし

失敗なんて恐れなかった 

ダメでもともとやり直せばよかった

うまく立ち回り 頭を下げ 利口者のように

飼い慣らされて一握りの反骨も持てず

青ざめた顔をうつむきながら

妙におとなしく丸くなってゆく

失敗なんて恐れなかった 今はどうしてそれが恐いのか


 *REPEAT

失うものはないはずだった はみ出し者と言われては

失うものはないはずだった 今も変わってはいないはずなのに



COLUMN~コラム

またもやライブをやりはじめる前の作品である。二十数年前のある日、ギターを弾きながら詞を当てはめ、あっという間にできてしまったのをよく憶えている。曲はできたもののしばらく題名が決まらず一時は「ジレンマ」にしようと思ったがしっくりこず結局今の長い題名になってしまった・・・ライブではあまり歌っていない方の曲ですね。

当時の若い辛辣な言葉には世の中に、そして自分に対する怒りみたいなものを感じることができる。そしてまさに当時からは未来の今現在の自分へのメッセージにも思える。

「自作歌は心の日記みたいなもの」・・と前に語ったことがあるが久々に歌ってみると当時のその想いが強く蘇ってくる。それから月日を経て理想に対して挫折も味わい、意識して作った訳ではないが昨年の「アウトローになりきれなかった、」にこだましている。さらに第3章というべき曲も産まれるのであろうか。